ShapeCreated with Sketch.
ホーム
ShapeCreated with Sketch.
検索
PathCreated with Sketch.
マイリスト
ShapeCreated with Sketch.
設定
OOParts
SEVEN-BRIDGE

SEVEN-BRIDGE

Liar-soft / 2005R18

端がひらかれ、オスマン側が圧倒的な勝利をおさめる。まさに聖戦と呼ぶべき激戦のなかで、ヨーロッパの大地は焦土と化し、完膚なきまでに蹂躙された。主人公クゥ・クランは、その幼き頃に、生まれ育ったドイツを離れて、難民としてはるばる清王朝の北京へと逃れた。

いつからかクゥには、いやおうなく他人の心の声を聞き取るテレパシー能力がそなわっていた。当人にとってはひたすら苦痛でしかないその重荷を背負いながら、クゥは青年へと成長する。やがて大戦から十数年が経ち、堕落と混沌をきわめる北京の街で、ひとつの噂が言い交わされていた。「“黒の切符”を手にした者は、黒い列車に乗り旅立つさだめ。向かう先は、夜のとばりに閉ざされたヨーロッパ。列車の名は“プレステ=ジョアン”。七つの橋を越えて終着駅にたどりついたなら、かならずや望みがかなう」───と。

酒と漁色におぼれ、街をうろつくクゥの前に、突然あらわれた少女エマは“黒の切符”を差し出し、一緒に列車に乗るようにうながす。その少女はいっさい口をきくことができず、クゥのテレパシーをもってしても、心を読み取ることのできない相手だった。機関車“プレステ=ジョアン”に乗り込んだふたりは、やがて力を合わせて終着駅を目指すのだが、その前に“橋”という名の、大いなる七つの試練が待ち構えていた。

© Liar-soft / EOCS : 1500182F