Nomad / 2007R18
かつて大妖怪として我が世の春を謳歌していた妖・白鬼丸。 だが、その身を賭してでも妖を封印せんと決意をした一人の巫女により、白鬼丸は封ぜられてしまったのである。
時は流れて現代。妖の伝承はその地に続く神社に伝えられてきたが、最早それは一般人にとって御伽噺に過ぎなかった。 白鬼丸を封じたと伝えられる大きな岩は、公共工事の名の元に砕かれてしまう。 「ふはははははははは!礼を言うぞ、人間共!」
だが、彼には一つ、大きな難題があった。 その身を封じられた際に、己の妖力の核を引き剥がされていたのである。 その核は、彼を封じた巫女の血を引く者の魂に、今も封ぜられているという。
「面白い。ならば当代の巫女よ、貴様の肉体を快楽に溺れさせ、魂を汚し尽くしてやろう。 さすればその霊力も、消えうせるだろうよ!」