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ときたま・ふぁんたずむ

ときたま・ふぁんたずむ

あてゅ・わぁくす / 2006R18

「あたしのこと……調べてほしいの!」

世の中には信じられないことがたくさんある。 霊が存在しているなんてことも、その内のひとつだろう。 だけど、人間の想像を上回る出来事なんてのは、いつでも存在する。 空から女の子か降ってくるなんて、2次元の中でもなきゃありえないような話だろ? しかも、俺の打球で打ち落とした、だなんてさ。笑い話を通り越して、くだらないにも程がある――。

俺は真田平助。私立豪徳学園に通う一介の学生。 だが、その実態は除霊師だ!ただし、女性霊限定。 ……なんで、女性霊限定かって?聞いたことないか? 男の股間の除霊棒から出る液体(オブラートに包んだ比喩)には、霊を鎮める力があるって。 つまりはそういうことだ。皆まで言わせるな。

俺のつぼみのような霊力を開花させてくれたのは、こっちの世界じゃ稀代の除霊師と知られる芹先生だった。 除霊方法が除霊方法なだけに、開花方法も開花方法。芹先生にハジメテを奪われ、その後も除霊修行というそりゃもう辛くも厳しい修行(意訳:SEX三昧)に明け暮れた毎日。そして、時はちょっとばかり流れて、夏休み最終日の出来事。それは偶然というにはあまりにも酷い仕打ちだった。

「いったーーーいっ!キミはなんでそんなとこにいるのよ〜!?」俺の打球に打ち落とされたのは……女の子?しかも、彼女は幽霊?いきなり押し倒されるわ、股間をまさぐられるわ。偶然が織り成すどんなに忘れようとしたって忘れなさそうな、衝撃的な出会い・オブ・ニューセンチュリー。しかし、皮肉なこともあったもので。俺の打球が当たった彼女は、ショックで今までの記憶をなくしてしまっていた。だが、落ち込むことなく、彼女はにんまり笑って俺に言う。「記憶のなくなった責任は、あたしにボールをぶち当ててくれた張本人にとってもらおうかな〜♪」こんな感じに、俺と記憶喪失の幽霊少女との、ちょっとオカしい日常は幕を開けるのでありました。

© ACTRESS / EOCS : 21689F