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ノーブレスオブリージュ

ノーブレスオブリージュ

CLOCK UP / 2012R18

時は近未来。今よりもほんの少し科学が進歩し、人々の生活を便利にしている世界。

しかし一方で、少子化・高齢化が進み、核家族化に拍車がかかり、人と人との触れ合いも希薄となって、人々の心は荒んでいた。 そんな中、世界中でとある職業が注目されつつあった。

メイド・サーヴァント

一部の趣味人達には「メイドさん」と呼称される、いわゆる「召使い」である。 とはいえ、メイドさんが人々にとって従順なしもべであったのも、既に遠い昔の事。 例えば、今や世界中の人々にとって、メイドさんをパートナーに持つ事は、社会的成功を意味する一つのアイデンティティー。 実際、世界に名だたる著名人は男女を問うことなく、必ずと言って良いほどに、有能なメイドさんが仕えており、逆に有能なメイドを雇ったからこそ、彼らが成功を収めたと言われるほどである。

『ノーブレス・オブリージュ』 古い時代より掲げられる思想(ことば)を冠するその「団体」は、そんな世界の風潮にいち早く目をつけ、他のだれよりも先に「メイド人材派遣」を主たる業務と掲げ、特にその存在を世界中に知らしめたのが、『ノーブレス・オブリージュ』に所属していたメイド・サーヴァントが、たった一杯の紅茶で大国間の諍いを収め、結果的に世界大戦を未然に防いだとまで言われた――いわゆる『琥珀色の奇跡』である。 まことしやかに囁かれるその『伝説』によって、『ノーブレス・オブリージュ』の名は瞬く間に世界中へと知れ渡り、今では世界中の国々に支部を持つ程の「組織」に成長していた。 ゆえに、いつしか『ノーブレス・オブリージュ』に所属しているメイド・サーヴァントという肩書きは、他のどのような資格よりも重宝されるようになっていた。 加えて、『ノーブレス・オブリージュ』のメイド・サーヴァントにはランク付けがされており、それが高ければ高いほど、より破格の待遇で世界中何処ででも諸手で迎え入れられるのが既に世界的な常識(ルール)でもあった。 だからこそ、今では世界中の女性が、『ノーブレス・オブリージュ』のメイド・サーヴァントになるべく、自己研鑽に励んでいる。 更に『ノーブレス・オブリージュ』のメイド・サーヴァントになってからも、更に上のランクを目指すために、女性達の自己研鑽の日々は終わらない。 『ノーブレス・オブリージュ』のメイド・サーヴァント。 それは全女性の憧れの職業であり、メイド・サーヴァントが側にいる生活こそが一流のステイタス。

これは、そんな世界でのお話。

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